歪んだ愛情【更新中】
千歳の目を見て美海は後悔した。
今まで見たことないような悲しい目で見つめている。
それは信吾への怒りと、
美海への本当の愛情を表す目だった。
果南に肩を叩かれ、
美海は千歳から目を離した。
「ごめんね」
「いいよ。美海が悪いわけじゃない」
その場を立ち去る千歳を目に美海は果南に抱きついた。
「あたし最低」
「早く決断しなきゃね」
「もし今あたしが逆の立場だったら泣き叫んでるよ。千歳と綾ちゃんが一緒にいる所なんて見たくないもん」
果南に頭を撫でられ美海は顔を上げた。
早く信吾と別れなければ、
そう心に誓い美海と果南は化粧室を後にした。