歪んだ愛情【更新中】
朝、目を覚ますと隣りに信吾はいなかった。
毎日信吾が隣りで寝ていたので、
この朝に違和感を感じる。
一昨日、信吾に無理矢理抱かれてから
会話をしていない。
顔も合わせていない。
下のソファーで眠りにつく信吾を心配して、
美海は夜中に目を覚ます。
朝起きれば、
信吾はすでに別荘にはいなかった。
車もなく、
何処へ行ってるのかも知らない。
1人という不安の中、
美海はベッドの中で1日をすごす。
「散歩しようかな」
ふと言葉を漏らし、
美海は寝間着からジーンズに履き替え、
お気に入りのTシャツを着る。
少し肌寒かったので、
グレーのパーカーを羽織った。
鍵は持っていなかった。
でもこんな山中まで
誰かが来ることはないだろうと思い
そのまま別荘を出る。
一歩足を踏み出すと、
新しい世界へ踏み出した気分だった。