歪んだ愛情【更新中】
「何かあった?」
優しい声で、優しく微笑む。
大人の貫禄というか、
大人の余裕というか。
全面から話しを聞くよ?というオーラが出ている。
「モモさんは浮気したい、と思った事ありますか?」
少し顔つきが変わり、真っ直ぐ美海に目を向けた。
「ないわ。あの人以外考えられないのよね。何をするのにもぴったり、しっくりくるの」
モモの言葉で浮かんだのは千歳の顔だった。
わがままを言ってすぐに受け入れてくれるのは信吾、
でもわがままを言わなくて済むのは千歳だった。
わがままを言う前に、
美海がしたい行動を先読みしていてくれる。
何かしたいと思ったとき、
千歳は同じ事を考えていたり。
千歳は美海にとって
「ぴったり」とういう言葉がそのまま当てはまる人物だった。
「もし、ムーヤンさんが浮気していたら?」
少し眉を潜め、口を尖らせた。
「嫌よねー。でも絶対ない!私が合うって思ってるって事は、ムーヤンもぴったりって思ってくれていると思うの」
その言葉に深く頷いた。
だって、
千歳もぴったりだった、と言ってくれたから。