歪んだ愛情【更新中】
第1章 メル友
2年生の授業も慣れはじめ、家でレポートを作成するゴールデンウィーク中の事だった。
疲れた目を癒そうとパソコンから離れ、ベットに寝転ぶ。
枕元に置いてあったピンクの携帯が光っているのに気が付いた。
どうせ、信吾だろうと目を閉じ携帯を開くのをやめた。
母親の声に目が覚めた時にはもう外は真っ暗で携帯の時計は7時を回っていた。
「やばい!果南から電話かかってきてるし」
折り返し電話をし、必要な会話のあとにくだらない会話に花を咲かせていた。
「もう、果南バカでしょ!うん、じゃあ明日ね。1時でしょ。たぶん遅刻するから。あ、果南もいつも遅刻か。はいはい、じゃーね!」
電話を切り、メールの表示マークを見て舌を出す。
返信が遅い、とまた信吾に怒られるのが目に見えていた。
遅くなってごめん、と打ち返信をする。
まだ表示の消えないメールマークに携帯をいじり続け、高校というフォルダにメールが入っているのに驚いた。
首を傾げフォルダを開くと「佐野」と表示されたメールがあった。
「は?佐野?」
思わず独り言を呟き、メールを開く。