歪んだ愛情【更新中】
千歳の体温に直に触れ、
千歳の肌に手を滑らせながら
美海は涙をこぼした。
今はもう
千歳がいればいい。
信吾の事も
もう考えたくはない。
千歳の肌から
流れる汗の一粒すら愛おしい。
千歳の口から漏れる息さえも愛おしい。
今まで美海の中で
抑えていた
すべての欲望が溢れ出す。
愛情も
欲情も。
信吾へ閉ざされていた
美海の全てが
千歳へ注がれていく。
重なる肌が
お互いの存在価値を示す。
千歳がいなければ、
美海がいなければ、
もう自分自身に価値がなくなる気さえする。