歪んだ愛情【更新中】
5人全員が大声を出して怒り散らしたため、
隣りの部屋の壁から
2回大きな音が聞こえた。
うるさい、
という合図だ。
「信ちゃん、謝って!」
目の潤んだ美海を見て、
信吾は深々と頭を下げた。
「今の発言は悪かった。ごめん。でも美海を一番大事にしてるのは俺だ!それは自信を持って言える。火傷だってまさかだったし、本当に美海には悪いと思ってるし」
立ち上がっていた果南が
机の前に胡座をかいて座った。
「美海がもう信吾に対して限界だったら?」
トーンの低い声で果南が冷静に言葉を発した。
「そんな事があるわけない」
3人は呆れたように溜め息を付いた。
「もうそれだけ。帰っていいよ。美海は今日ここに泊まるから」
追い返すように、信吾を外に出し
車の音が消えると共に4人一斉に深い深い溜め息をついた。
「果南!信ちゃんがあんな事言ってごめん!」
「美海が謝ることじゃない。あたしも信吾言う通りまだ成長しきれてない部分もあるだろうし」
「そんな事ないよ!果南は変わったよ!大丈夫」
信吾の帰った部屋に
冷たい空気が流れ続けた。