歪んだ愛情【更新中】
亮介がカフェテラスを出た事を確認し、
美海は3人に顔を寄せるように
テーブルの中心に手招きした。
「信ちゃん、昨日佐野と飲んでたらしいんだけど」
「マジで?」
「佐野は口軽くて有名だったからなー」
美海がきつく携帯を握りしめた。
佐野は言いそうな奴だ。
よく考えれば
佐野と信吾が接触する機会は少なくない。
佐野は信吾の連れだったし、
信吾はよく高校の友達と遊んでいる。
「あ、信吾来たよ」
亮介の肩に手をかけ、
足取り重く信吾が歩いている。
服が昨日のままで
夜通し飲んでいたのだろう。
信吾が近付くと
酒の匂いが漂ってくる。
「みーうーたーん」
「ちょ、ホントに抱きつかないで!信ちゃんすごいお酒臭い!」
「だってずっと飲んでたもん。久しぶりに暴れちゃった」