歪んだ愛情【更新中】
1限を済ませ、廊下に出ると駆け寄って来たのは
商学部の高校の友達だった。
「お願い、美海!」
「どうしたの?」
焦った表情でしがみついて来たのは
3年生の時に同じクラスだった明里(アカリ)。
「信吾くん、今日貸して!」
「え?何用に?」
「合コン」
「はい?」
明里の答えに対して
後ろにいた3人も思わず美海と声を揃えて聞き返した。
「あのね、経営にあたしの好きな人がいて、合コンっていうか飲みに誘ったら大人数がいいって言われちゃって」
頭の回転の速い美海は
自分の中で話をまとめた。
「信ちゃんが経営だから、信ちゃんが行くなら俺も行くみたいな事言われたの?」
「うん。その通りです」
「それであたしと商学部の友達とその子の友達の他大の女の子2人来るの」
「男のメンツは?」
「信吾くんと経営の人と他大の女の子が連れてくる他大の男2人。あたしの商学部の友達が他大の男の片方狙ってて」
「信ちゃん意外にご指名はなかったの?」
「信吾くんの相棒の亮介くんのどっちかが良いらしい」
美海は後ろを振り向き
浅見と目を合わせた。
「信ちゃん連れてっていいよ」