先生がくれたもの


国語が終わり、私は一応次の教科に取り組んだ。


私が選んだのは、数学だった。


やり始めていくうちに、中学で習ったことを引き出しながらやっていくと案外できたけど、一つつまずくところができた。


それは私が最も嫌う二次関数だ。


私は何をどう教えられても、二次関数ができない。


公式が分からないし、xやyをどう使うのかも分からない。


私は何とかなるよね!と思い、次の問題に取りかかった。


でも、一つできないものが見つかると、その次も分からなくなるなってしまって、結局全部出来ないということになってしまう。


「あー…。もう全然わかんないんだけど」


部屋で1人悪態をつきながら、勉強机に向かっていた。


時間を見れば、もう6時になっていて、もうすぐでご飯かなと思い、私はリビングに向かった。


リビングにつくと、お母さんが丁度ご飯を作り終えたところで、我ながらナイスタイミングだったと思う。


私の家族は、お父さん、お母さん、お姉ちゃん、私の四人家族だ。


今日は家族揃っての食事となる。


たまにお姉ちゃんがバイトでいなかったり、お父さんが仕事で遅かったりとすることがあって、全員が揃わないときがあるから、家族全員で食べるのは珍しい。


だけど私はそんなに嬉しくなかった。


ご飯の時間はお父さんがうるさいからだ。


少しテレビを見ていただけでも怒られるし、私は正直うんざりしていた。






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