【完】俺のこと、好きでしょ?



……好きだな。



有馬くんの笑った顔を見るたびに、強くそう思う。



さっきから、心臓が鳴り止まない。




黒板に描かれてるあたしの〝好きなもの〟。



もっと、たくさんあるよ。



他の食べ物も好きだし、小さくて可愛いものも好き。


梓のことも、家族のことも……。



黒板に描ききれてない、あたしの好きなもの。



他には……。



そっと、黒板から視線を有馬くんに向けた。



彼と目が合い、ドキッと強く胸が鳴る。



黒板の中じゃない……目の前にいる有馬くんのことが、大好き。



その気持ちが、1番強かった。




< 121 / 462 >

この作品をシェア

pagetop