【完】俺のこと、好きでしょ?



「…………」



無言のまま有馬くんは教室を見たあと……あたしにチラリと横目で視線を送ってくる。



……うっ。


気まずくて、スッと目を逸らす。


はぁっと小さなため息が聞こえたあ、ガラリとドアを開ける音が聞こえて、思わず顔を上げたが、相手の子達にあたしが見えないように、有馬くんはドアをを閉めてしまった。



えええっ!なんで閉めた!?



思わずピットリと粘着するように、ドアにひっつき耳を当てる。



「あ、有馬くん……」



すると、中の子達の戸惑いの声が聞こえてきた。


突然の有馬くんの登場に驚いているんだろう様子が容易に想像できる。



きっと今、彼女達は「ヤバイ聞かれてた……?」と、ひそひそ話をしているに違いない!



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