【完】俺のこと、好きでしょ?
大事なもの
あたしはそのあと、有馬くんを探しを続けていた。
もしかして、教室にいるのかな……?
探しに出たときはいなかったんだけど、入れ違いになった可能性もあり得る。
んー、でも、今教室に戻るのも遠回りになるし、効率性を考えて有馬くんがいる確率のある旧図書室に行こう。
そう思って、早速旧図書室へ足を向けた。
だけど、到着してすぐ、あたしは愕然とした。
「な、何してるんですか……?」
震える声しか出てこない。
見覚えのある女性の横顔の絵。そのキャンバスの前に立っているのは、有馬くんじゃなかった。
知らない男子生徒、2人だった。