【完】俺のこと、好きでしょ?
だけど、ちょうどそのタイミングで……。
――ガラッ。
旧図書室の、古びたドアの開く音がする。
あたしも、男子生徒達も、驚いてそちらの方へ視線を向けた。
するとそこには、ずっと探していた有馬くんが……立っていた。
ドキン……。
有馬くんの視線は、まず男子生徒……そして次に倒れている絵……それからあたしを見て、大きく揺らいだ。
「……なに、してんの?」
いったい、何が起こってるのかわかってないみたいだ。
それもそうだろう。
だって……こんな行為をすること自体、おかしい。
「ちっ、早く行こうぜ」
「お、おう!」
2人の男子生徒は、かも平静を装ったまま焦った様子でバタバタと出て行こうとした。
「あ!ちょっと待っ……!!」