【完】俺のこと、好きでしょ?
Chapter*3
あんたは俺を見てて
「葉山、そのケガどうしたんだよ?」
球技大会、当日。
体操服に着替えてバスケ部の会場である体育館に行くと、先に到着していた石原くんがあたしを見つけて、腕のケガを見て第一声にそう聞いてきた。
「ああ、これ?昨日、ドジしちゃって」
「まじで?球技大会、無理すんなよ?」
「平気だよ。ありがとう」
心配してくれる石原くんにお礼を告げる。
おそらく梓もあとで聞いてくるだろうな。
残念なことに梓はバレーの方に出ているから、会場はあたし達第1と違って、第2体育館である。
「それよりさ、こないだ掃除当番変わってもらったお礼、なんかさせてよ」
「え、お礼? そんなのいいって言ってるのに……」
「俺の気が済まないんだって!なんでもいいから、なんか考えといて!」