【完】俺のこと、好きでしょ?
「昨日のこと、有馬くんに謝ってください」
「はぁ?」
「あなた達がしようとしたこと、ちゃんと非を認めて謝ってって言ってるの」
つい、怒りが膨れ上がって、強気な発言になってしまう。
けれど、これ以上は大声になって周りを巻き込まないように自制した。
「いや、俺らまじでなんもしようとしてないし……」
「そうそう。あんなところに絵を置いてて、危なくねぇのかなーってこいつと心配してたんだよ。なあ?」
片方の生徒が同意を求めると、もう片方の生徒がコクコクと頷く。
疑いたくないが、この人たちを信じることはできない。
ていうか挙動不審。あからさまに嘘をついてるって丸わかり。