【完】俺のこと、好きでしょ?
「……っ!」
男子生徒は、顔を青くさせ、気まずそうに視線を逸らす。
そんな状況ではないとわかっているけど、有馬くんとの距離が近すぎてドキドキした。
「早くこの人にケガさせたこと、謝って」
「えっ!?」
有馬くんの言葉に、ポカンと口を開けてしまった。
「何言ってるの有馬くん!謝ってもらわなきゃいえないのは、有馬くんの方だよ」
「別にいいし。この人達の謝罪とかいらないし」
「あたしだって、そんなのいらないよ!」
言い合っているうちに、あたし達は彼らにとんでもなく失礼なことを言っていることに気づいた。
……はっ!
そんなのって、言いすぎたかも……!
男子生徒達を見れば、気まずいだけでなく、さらに自信喪失したような顔でうつむいてしまってる。