【完】俺のこと、好きでしょ?
ふいに、鼓膜に響いた特別な言葉。
ビックリして思わず顔を上げると、有馬くんはこちらを見ようとはせずに、前を向いてつぶやいた。
「なに?」
「いや……なんでも……」
あたしの視界に映る横顔が、少しだけ赤いのは気のせいかな……?
もしかして、もしかすると……
有馬くん、照れてる?
嬉しくて、頬が緩んでしまうのを止めることができなかった。
その横顔をずっと見つめていたいと思ってしまう。
「あたしはわかってるよ」
「……知ってる」
ぶっきらぼうな言葉に、胸がキュンッと締め付けられる。