【完】俺のこと、好きでしょ?




今すぐ有馬くんを追いかけて、言わなきゃいけないと思った。



でも、棗先輩の言葉が邪魔をする。



〝慧に言うつもりはないから〟



それは、有馬くんを想ってこその言葉なんだろうけど……。




「どうしたの?美月」



「ううん、なんでもない……」




後片付けをしながら、あたしはなす術がなく、ただ呆然としていた。




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