【完】俺のこと、好きでしょ?
バンッと机をたたき、勢いよく席を立った。
隣では梓がビックリしてる。
「な……どうしたの?」
「あたし、行ってくる……!」
「行くって、え!?」
「後悔したくないの!」
意味わかんないとでも言いたげな表情の梓をそのままに、あたしは教室を飛び出した。
廊下を必死に駆け抜ける。
周りの生徒達が何事かと驚いた目であたしを見て、道を開けていく。
そして、ちょうど廊下を曲がろうとした時、あたしは足を止めた。
「……っ」
荒くなってる呼吸を整えたいけど、それどころではない。
肩で息をしながらも、あたしはこちらへ向かって歩いてくる彼を見つめた。