【完】俺のこと、好きでしょ?
「あ、やっぱ迷惑だった?」
申し訳なさそうにそう聞いてきた石原くんに、あたしは咄嗟に首を振った。
「いや、そうじゃないの! ただ、なんであたしを誘ってくれるのかなって思って……」
「……はは、鈍感」
「え?」
「いや、なんでもない。その時に葉山に話したいことがあるんだ」
「……話?」
「そ。大事な話」
あたしは首をかしげる。
大事な話って、いったいなんだろう。
今ここではできない話ってことだよね……?
「無理なら断ってくれていいから。とりあえず、考えといてくれないかな?」
「あ、うん。わかった」
「うっし!じゃあ、今日はもうこんな時間だし、終わりにするか。遅くまでありがとな!」
「ううん、こちらこそ。お疲れ様」