【完】俺のこと、好きでしょ?
「……ご、ごめんなさい……」
ちょ、ヘーイ!そこの彼女よ!
あなたさっきソウちゃんが〜って言ってたよね!?
有馬くんに咎められてるクセに、なぜ頬を赤く染めて、掴まれてる腕をうっとりと見つめてるんだい!?
あたし今、驚きでポッカーンってなってるんですけどっ!
パッカーンじゃないよ、ポッカーンだよ!ここ重要!!
「謝る相手、違うでしょ」
そんな中、有馬くんは冷静な声であたしを指差す。
「俺じゃなくて、こっち」
ふと目が合い、そのキレイな目に思わずドキリとしてしまった。
先輩達は、素直に「葉山さんが羨ましかったの。ごめんね」と、謝ってきた。
「い、いえ……。ソウちゃんって方と、うまくいくといいですね……」
とりあえず、あたしはそんな言葉をかけるしかない。
「……ありがとうね」
彼女達お礼を言うと、どこか満足げに、相変わらず有馬くんに触れてもらえた腕を見つめて帰って行った。