【完】俺のこと、好きでしょ?
「美月」
名前を呼ばれて、ドキリとした。
「好きだよ」
……え?
一瞬にして、耳から全身に熱がこもって行くのがわかった。
顔が沸騰しそうなくらい熱くて、ドキドキして、心臓なんか壊れてしまいそう。
「カチコチ。どうしたの?」
「……あっ……えっと……」
言葉が出ない。
突然すぎて、頭がついていかない。
だって今、有馬くんなんて言った……?
「返事は?」
促すようにねだる声に、ピクリと反応してしまう。
背中から伝わる有馬くんの体温。当たっている胸板から、少しだけ早くなってる彼の鼓動を感じた。
……有馬くんも、ドキドキしてる……?