【完】俺のこと、好きでしょ?



な、なんだったの……。



嵐みたいな時間だったな……。



って、そうじゃなくて……!!




「……待って!」



いつの間にかスタスタと歩き始めていた有馬くんを、あたしは急いで呼び止めた。




「……なに?」



あからさまに、めんどくさそうな表情で振り返る有馬くん。




……さっきのって、あたしのこと助けてくれたんだよね?



あたし、やっぱり有馬くんが冷たい人だとは思えないかも……。




「えっと、さっきはありがとう……」



ペコッと頭を下げて、きちんとお礼を言った。



「別に。通り道に邪魔だっただけ」



< 25 / 462 >

この作品をシェア

pagetop