【完】俺のこと、好きでしょ?




『会う! 会いたい……!』



あたしは勢いよく返事をしていた。



『わかった。なら、明日一緒に来る?俺、公園で写生する予定なんだけど……。別に絵を描きながらでも、会話くらいはできるし』



それって、有馬くんが絵を描くところ見れるってことだよね……?



『行きたい……!』



『ん、わかった。じゃあ石原の誘いは断ること。
明日、15時に最寄り駅の噴水の前に集合』



最後だけなぜか妙に業務連絡っぽくなって、一方的に電話を切ってしまった有馬くん。


って!!


またかわされた!!



どうしてあんなにも、石原くんの話になると不機嫌になって、話題を逸らそうとするんだろう。


逸らすというより、抹消しようとしてる感じがする。



とにかく、有馬くんにはどうにかして石原くんの件のことを許してもらわないと……!



とりあえずあたしは、石原くんに明日は無理だとメッセを送った。



先に誘ってくれただけに、罪悪感がのしかかる。



でも、有馬くんと話して石原くんに会ってもいいって許可をもらうから……待っててね、石原くん!!



そう意気込んで、あたしは眠りについた――。



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