【完】俺のこと、好きでしょ?
「本当にありがとうございました!」
ケイくんをお母さんのもとへ返すと、心の底から感謝された。
頭を深く下げるお母さんに、必死に顔をあげてもらうように促した。
「バイバイ、お姉ちゃん!ありがとう!」
「バイバイ、ケイくん」
ケイくんは手を振りながら、ケイくんのお母さんはぺこぺこと頭を下げながら去っていく。
あたしも手を振ってふたりを送り出した。
……さて。
あたしは何をしてたんだっけ?
スマホの時間を見て、ハッと我に帰る。
「や、やばっ!!」
有馬くんとの約束の時間から15分は過ぎていた。
早く戻らないと……!!