【完】俺のこと、好きでしょ?
通り道……?
そう言えば、なんで有馬くんは校舎裏なんかにいたんだろう?
あっ。
「……もしかして、また告白?」
「…………」
否定しない。
とういことは、どうやら正解だったらしい。
代わりに横目でジッと軽く睨まれた気がしたが、全然怖くなかった。
「もういい? 俺、行きたいんだけど」
「今日も美術室に行くの?」
「今日は部の活動があるから行かない」
「じゃあ、帰るの?」
「…………」
……否定しない、ということは、帰らないのかな。
だんだんと、この人のことがわかってきたぞ。