【完】俺のこと、好きでしょ?
「うわ〜!どれにしようかな?有馬くんはどれにする?」
ケーキというものは、いつでも食べられるものではない。
ちょっとした特別感があるから、そのひとときが本当に幸せでたまらない。
だからこそ、あたしにとって選ぶケーキはとても重要だった。
「これ。美味しそう」
「わ、可愛い」
数分もしないうち、有馬くんが指さしたケーキを見る。
それは、フルーツタルトだった。
クリームがたっぷりのところに、これまたたっぷりのフルーツがキレイに飾られている。