【完】俺のこと、好きでしょ?
「有馬くん、あがりました……」
ホクホクとあったまた身体で、有馬くんの部屋に戻る。
有馬くんは、濡れた体のまま画材の準備をしていた。
今から何かを描くつもりだろうか?
公園で写生するつもりだったとは、言っていたけど……。
「ああ、うん。……っ!」
あたしに気づいた有馬くんは、こちらに振り向いて、かたまった。
ん?
「あんた、その格好……」
「え、これ?有馬くんが貸してくれたシャツだけど……」
もしかして、着ちゃまずかった……?
「や、うん。いいんだけど……ぶかぶかだね」
「確かに少し丈が長いけど、全然問題ないよ。貸してくれてありがとう」
「……うん、こっちが違う意味で問題あるけど」
「ん?どういうこと?」
「破壊力あるなってこと」