【完】俺のこと、好きでしょ?
「なにその顔。キスしてほしいの?」
「なっ……!ちが……っん」
咄嗟に否定しようとすると、唇を押し付けられてなにも言えなくなった。
……ちょ、なが……いっ!!
息、苦し……っ!!
「有馬くん、不意打ちはやめて!」
息が苦しくなって、あたしは有馬くんの胸に両手を置き、強く押して離れる。
長かったキスのせいで、肩で呼吸をしてるみたいになってた。
真正面にいる有馬くんは、ぼんやりとあたしを見つめている。
ぼんやりと……ん?あれ?
なんだか。すごく顔が赤いような……。
「有馬く……わっ!」
ズルズルとスローモーションのように倒れてくる有馬くんに、あたしはベッドの上で押し倒されるような体勢になっていた。