【完】俺のこと、好きでしょ?
うわ……。
このキレイな顔に見つめられると、照れてしまう。
恥ずかしくて、顔が赤くなってそう……。
「……泣いてないね」
「……? どうして?」
「いや、さっきの怖かったんじゃないかと思って」
……もしかして、さっき絡まれたやつのことを言ってるのかな?
心配してくれてたんだ。
「大丈夫だよ! あんなの平気。言いたい人には言わせておけばいいんだよ!」
「……ふーん。もっとへこんでるのかと思った」
「残念。 あたしそこまでヤワじゃないだなぁ」
「あっそ」
どうでもよさそうに、有馬くんは本のページをめくっていく。
だけどその割りには、ちゃんとあたしの話を聞いてくれたり、あたしが泣いてないかとか気にしてくれたんだ。