【完】俺のこと、好きでしょ?
――ガタガタッ!!
「……ったぁ……」
有馬くんの言葉に、動揺のあまり、あたしは椅子から後ろ向き倒れて尻餅をついた。
「何してんの?」
うう、ホント、なにしてんだろ。
普通なら起こり得ない出来事に、有馬くんは呆れている様子だ。
あたしは火照る頬を押さえながら、うつむいた。
キャンバスから離れ、あたしの元へ来た有馬くんは「ほら」と、手を差し出してくれる。
「動揺して尻餅つくとか、ダサすぎ」
……有馬くんのせいなんだけどな。
ハハッと無邪気に笑う有馬くんに少しムッとして、このまま負けるのは少し釈だったあたしは、えいっと差し出された手を引っ張った。
「うわっ」
すると、有馬くんは思いのほか大袈裟ににバランスを崩してしまい、あたしの上へと倒れこんでしまう。