【完】俺のこと、好きでしょ?
保健室とベッド
「じゃあ、今日の作業はここまで。みんなお疲れー!」
石原くんの言葉で、クラスのみんながきりのいいところで準備を切り上げていく。
ようやくおおかたの準備もできてきて、みんなの表情は晴れやかで楽しそう。クラスの雰囲気もいい感じだ。
けど、それとは対照にあたしの心はずっと晴れないままだった。
こないだ、ヒナタちゃんに言われた言葉がずっと胸のどこかに引っかかったままで、あたしはろくに眠れずに準備に勤しむ毎日だった。
最近はほとんど有馬くんとも話していない。
「失礼しまーす。美月ちゃんいる?」
「あ、朝霧くん……どうしたの?」
「今日、実行委員の集まりがあって話し合いだって。だから、招集かけなきゃいかなくて……って、美月ちゃん、大丈夫?」
「え?」
「なんか、すげー顔、赤いよ?」