【完】俺のこと、好きでしょ?
「なんかあったのか?」
「実は……」
あたしは石原くんにことの経緯を説明した。
「なるほどなぁ……。で、ふたりとも無事だったのか?」
「うん、こうして外にもでれたし。石原くんのおかげだよ」
窓から外に出て、あたしは石原くんにお礼を言った。
続いて、有馬くんも長い足を窓にかけて外へ出てくる。
「……有馬、嫌がらせされるような心当たりはねーのか?」
「ない」
石原くんの問いに、有馬くんはあっさり言い切る。
真顔で答えてるけど、きっとこの淡々とした態度も反感をかう原因なのだろうなぁ。
本人にとっては、これが素なんだろうけど。
「でも、お前のせいで葉山まで危ない目にあってるじゃねーか。
あんまり周りを巻き込むなよ」
な……!!
石原くんの言葉にビックリする。
「石原くん、そんな言い方しなくても……!」