【完】俺のこと、好きでしょ?
「……あんたか。 こんなとこで、何してんの?」
「それはこっちのセリフだよ! なんでひとりでバスケなんてしてるの?」
両手のひらをこちらにみせ、パスを待っている有馬くんにボールを送る。
それをうまくキャッチした彼は、つぶやいた。
「球技大会」
「えっ?」
「石原に、球技大会で余ってるのはバスケだって言われて。
初心者だし暇だから、練習してた。本番で迷惑かけらんないし」
「…………」
球技大会の練習を……ひとりで?
「あたしも一緒に練習していい?」
「は?」
「だって、あたしも球技大会、バスケだもん」