夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~
先生とご飯を食べお互いにお風呂を済ませ寝る準備をしている時。
ふと先生の方を向けば、先生の視線がとある所に向いているのが分かった。
「何を見ているんですかー」
「高瀬さんの生き様です」
生き様って、なんか恥ずかしいんですけど。
先生が見ているのは私の部屋の隅に置いてあったガラスケース。
私が水泳大会で取ったメダルや賞状、写真などが飾られている。
私の宝物だ。
「……この写真は……?」
先生が持つのは水泳部の女子部員、全員で撮った写真だ。
この頃はまだ、三井先生と出会う前だから皆、本当の笑顔で笑っていた。
「あぁ、これは……。
中学2年の春大会の時ですね」
「……皆さんいい笑顔ですね」
「そう……ですね」
この時は皆、幸せだった。
「……皆さん今は水泳部には……?」
私は静かに首を横に振った。
「ジムでは泳いでるみたいです。
でも……部活には……」
あんな事があってまた部活に入ろうと思う人はいない。
私は先生がいてくれたから復帰する事が出来たけど。
先生がいなかったら私だって部活には入っていないだろう。
「高瀬さんが水泳部に戻った事は?」
「知ってますよ。皆も応援してくれてます」
「そうですか」
先生は哀しそうに呟く。
先生からしたら私たちは腹が立つ存在なのかもしれない。
だって。
私たちは泳ごうと思えば泳げる人間だから。
でも先生は泳ぎたくても泳げない。
水泳への想いは誰よりもあるのに怪我が先生への想いを踏みにじっている。
人生は残酷だ。
泳ぎたい人が泳げなくて。
泳げる人が泳がない。
「先生」
「高瀬さん……?」
私はあなたの為に何が出来ますか?
その問いに答えは返ってこない。
でも私の中で答えはもう決まっていたのかもしれない。
私が先生の水泳への想いを代わりに表わすから。
私の泳ぎに先生の水泳への想いをのせていつか必ず。
オリンピックの舞台へとあなたの想いを繋げて見せます。
「どうしたんですか?」
「……いえ」
私は決心して微笑む。
先生待っててね。
もう少し、もう少しだけ。
私の人生を全部注ぎ込んででも先生の夢を叶えるから。
ふと先生の方を向けば、先生の視線がとある所に向いているのが分かった。
「何を見ているんですかー」
「高瀬さんの生き様です」
生き様って、なんか恥ずかしいんですけど。
先生が見ているのは私の部屋の隅に置いてあったガラスケース。
私が水泳大会で取ったメダルや賞状、写真などが飾られている。
私の宝物だ。
「……この写真は……?」
先生が持つのは水泳部の女子部員、全員で撮った写真だ。
この頃はまだ、三井先生と出会う前だから皆、本当の笑顔で笑っていた。
「あぁ、これは……。
中学2年の春大会の時ですね」
「……皆さんいい笑顔ですね」
「そう……ですね」
この時は皆、幸せだった。
「……皆さん今は水泳部には……?」
私は静かに首を横に振った。
「ジムでは泳いでるみたいです。
でも……部活には……」
あんな事があってまた部活に入ろうと思う人はいない。
私は先生がいてくれたから復帰する事が出来たけど。
先生がいなかったら私だって部活には入っていないだろう。
「高瀬さんが水泳部に戻った事は?」
「知ってますよ。皆も応援してくれてます」
「そうですか」
先生は哀しそうに呟く。
先生からしたら私たちは腹が立つ存在なのかもしれない。
だって。
私たちは泳ごうと思えば泳げる人間だから。
でも先生は泳ぎたくても泳げない。
水泳への想いは誰よりもあるのに怪我が先生への想いを踏みにじっている。
人生は残酷だ。
泳ぎたい人が泳げなくて。
泳げる人が泳がない。
「先生」
「高瀬さん……?」
私はあなたの為に何が出来ますか?
その問いに答えは返ってこない。
でも私の中で答えはもう決まっていたのかもしれない。
私が先生の水泳への想いを代わりに表わすから。
私の泳ぎに先生の水泳への想いをのせていつか必ず。
オリンピックの舞台へとあなたの想いを繋げて見せます。
「どうしたんですか?」
「……いえ」
私は決心して微笑む。
先生待っててね。
もう少し、もう少しだけ。
私の人生を全部注ぎ込んででも先生の夢を叶えるから。