夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~
ぎゅっと拳を握りしめた時
『高岡が1着でゴールしました!!
圧巻の速さです!!』
会場中に響き渡る実況の声が聞こえた。
「あの人すごいね!」
「うん!!
周りが遅いんじゃないかってくらい速かったね!!」
周りで女の子たちがキャーキャー騒いでいる。
凄いな高岡くん。
あっという間に遠い存在になってしまった気がする。
「……高瀬!!」
「え……?」
いきなり隣から聞こえた声。
そっちに顔を向ければ。
「高岡くん!?」
さっきまでプールの中にいたはずの高岡くんが目の前にいた。
「俺の泳ぎちゃんと見てたか!?」
「もちろん。1位……おめでとう」
「……サンキュウ!」
私が言えば高岡くんは照れた様に笑った。
その笑顔に何故か胸が痛くなる。
「高瀬?」
「え……あ……何でもない!!」
ブンブンと首を横に振る。
今は高岡くんをお祝いしなきゃ。
1位を取ったのに嫌な想いをさせちゃいけない。
そう思いながら無理やり口角を引き上げた。
「ばーか。嘘ついてんじゃねぇよ!」
「……」
「まぁ大体は分かってるけどな」
「え……?」
高岡くんはハァっとタメ息を吐く。
「悪いがお前の事を調べさせてもらった」
「は……?」
彼のひと言に私は固まってしまう。
調べたって?
一体何を言っているのだろうか。
『高岡が1着でゴールしました!!
圧巻の速さです!!』
会場中に響き渡る実況の声が聞こえた。
「あの人すごいね!」
「うん!!
周りが遅いんじゃないかってくらい速かったね!!」
周りで女の子たちがキャーキャー騒いでいる。
凄いな高岡くん。
あっという間に遠い存在になってしまった気がする。
「……高瀬!!」
「え……?」
いきなり隣から聞こえた声。
そっちに顔を向ければ。
「高岡くん!?」
さっきまでプールの中にいたはずの高岡くんが目の前にいた。
「俺の泳ぎちゃんと見てたか!?」
「もちろん。1位……おめでとう」
「……サンキュウ!」
私が言えば高岡くんは照れた様に笑った。
その笑顔に何故か胸が痛くなる。
「高瀬?」
「え……あ……何でもない!!」
ブンブンと首を横に振る。
今は高岡くんをお祝いしなきゃ。
1位を取ったのに嫌な想いをさせちゃいけない。
そう思いながら無理やり口角を引き上げた。
「ばーか。嘘ついてんじゃねぇよ!」
「……」
「まぁ大体は分かってるけどな」
「え……?」
高岡くんはハァっとタメ息を吐く。
「悪いがお前の事を調べさせてもらった」
「は……?」
彼のひと言に私は固まってしまう。
調べたって?
一体何を言っているのだろうか。