夢が繋げた未来~何度倒れても諦めないで~
「さて……本題に入りましょうか」
よかった、特に気にしていないみたい。
心を撫で下ろしながら私は背筋を伸ばした。
そして頭を下げる。
「すみませんでした!!」
「え?」
「え?」
謝った私に驚く先生。
私も驚いてしまい顔を上げた。
「何で謝るんですか?」
キョトンとする先生に私は首を傾げた。
「だって、HR中に喋っていたお説教じゃないんですか?」
私が訊ねれば先生は、数秒ほど固まったが直ぐにクスクスと笑い出した。
私はついていけずにポカンと口を開いた。
「違いますよ。
だって高瀬さん達はさっき謝ってくれたじゃないですか。
だから僕は何とも思っていませんよ」
「え……じゃあ……どうして私を……?」
理由が分からず戸惑う私に先生は優しく笑いかけてくれた。
「少し聞きたい事があっただけですよ」
「そうだったんですか。
何ですか、聞きたい事って」
お説教じゃなくてよかった。
安心した私は笑顔を浮かべて先生を見た。
でもそれは、ほんの一瞬だけだった。
「荒城中学の天才少女」
「……えっ……」
先生から出された言葉に私の顔から笑顔が一気に消えていく。
「やはりキミでしたか」
「……」
何で先生が私の事を知っているの?
頭が混乱して言葉が出てこない。
「まさかキミが僕の生徒になるなんて思ってもいませんでした。
……凄く嬉しいです」
先生の優しい声がもはや呪文にしか聞こえない。
グルグルと頭の中を支配するのは遠くて近い私の過去だった。
よかった、特に気にしていないみたい。
心を撫で下ろしながら私は背筋を伸ばした。
そして頭を下げる。
「すみませんでした!!」
「え?」
「え?」
謝った私に驚く先生。
私も驚いてしまい顔を上げた。
「何で謝るんですか?」
キョトンとする先生に私は首を傾げた。
「だって、HR中に喋っていたお説教じゃないんですか?」
私が訊ねれば先生は、数秒ほど固まったが直ぐにクスクスと笑い出した。
私はついていけずにポカンと口を開いた。
「違いますよ。
だって高瀬さん達はさっき謝ってくれたじゃないですか。
だから僕は何とも思っていませんよ」
「え……じゃあ……どうして私を……?」
理由が分からず戸惑う私に先生は優しく笑いかけてくれた。
「少し聞きたい事があっただけですよ」
「そうだったんですか。
何ですか、聞きたい事って」
お説教じゃなくてよかった。
安心した私は笑顔を浮かべて先生を見た。
でもそれは、ほんの一瞬だけだった。
「荒城中学の天才少女」
「……えっ……」
先生から出された言葉に私の顔から笑顔が一気に消えていく。
「やはりキミでしたか」
「……」
何で先生が私の事を知っているの?
頭が混乱して言葉が出てこない。
「まさかキミが僕の生徒になるなんて思ってもいませんでした。
……凄く嬉しいです」
先生の優しい声がもはや呪文にしか聞こえない。
グルグルと頭の中を支配するのは遠くて近い私の過去だった。