青空の下で

名札も何も着けてない彼女に名前をたずねだ

「真澄、小野真澄よ。宜しくね」


真澄さんは屈託のない笑顔をこちらにむけた。


「あなたは？」


「わたしは楓、秋山楓です。」


「そう、楓ちゃん…」

真澄さんはわたしの名前を聞くと顔の表情が変わった。


どうしたのか聞くと、ゆっくりと遠くを見つめながら話始めた。


高校生の頃、中学から片想いだった彼に告白そして付き合う様になった。


しかしある日、彼は還らぬ人となった。


サーファーだった彼は冬でも海に入っていたそうで、その日は波が高いにも関わらず海に入って高波にのまれてしまったと真澄さんは話す。


そしてその彼の名前が『楓』だった。


「イヤなこと思い出させてすみません。。。」


「いいのよ。楓ちゃん見てたらあの時の自分と重なってね、ほっとけなかっただけだから」