Reason
――――――昼休み――――――
宿屋くんに挨拶した後も
何回か話しかけたけど
リアクション薄いし、
わたしと顔を合わせないで
宿屋くんは話を進めていく。
ここまでくると、
わたしが宿屋くんに
何か気に触ることをしたんじゃないかと
お昼を食べ終えた今も教室の自分の席で
ずっと考えているのだった。
すると突然、龍也がわたしの元へ来て、
少し小声で話しかけてきた。
『あのさ、怜と何かあったの?
朝の挨拶の時からお前らの雰囲気
悪そうなのすんごい気になるんだけど』
「わたしもよく分からなくて
いますごく悩んでる……」
わたしも小声で返し、
周りからも
雰囲気が悪く見えるのかと、
わたしは落ち込むのだった。
宿屋くんと龍也は仲がよくて、
いつもではないけれど
一緒に教室移動してたりとか
そういうところを見たことあるから、
たぶん龍也も怜の心配を
してるんだろうなぁ…