アイドル君と私
トモダチ
そして新年を迎えて、日付は1月2日。
お店は1日は休みだったもの2日目、咲はお店を休んでいた。
あの日、ずぶ濡れで帰ってしまった咲は案の定風邪をひいてしまっていた。
コンサート会場からの帰り道、望から何度も電話があったけど、
《咲、大丈夫?》のメールに、
《大丈夫、ゴメンね。》と、返すのが精一杯だった。
廉くんからは、特に連絡はなかった。
やっぱり席番号知らなかったのかな?
でも、本当の所、連絡あっても何て返したらいいか分からなかったし…。
正直、ほっとしていた。
「ゴホッ…ゴホッ…」
ベッドの中で、咲は咳き込む。
「バカだな…私」
そう思いながら、眠くなってきた目をもう一度閉じた…。