アイドル君と私
そして、咲は部屋に一人になる。
はぁ―…。
何か本当にスッキリしたかも?
正直、ズキッ…とは来たけど、
廉くんがハッキリ言ってくれたおかげで、
今までの事も、これからの事も…。
地元が一緒な友達としてって…事が分かったし。
そりゃ…彼はスゴイ人だけど。
彼にとって私は友達なんだし、
私もそう思えばいいんだよ…ね。
そして、廉のコップを片付けながら咲は思った。
でも、本当に良かった。
これ以上好きになる前で…。
本当に。
そう思いながら水道の音だけが、咲の部屋に響いていた。