アイドル君と私
そして車に戻った廉の元へ、友達からの電話が鳴っていた。
「…もしもし?」
「おっ!廉?おまえ、今日休み?」
「…あぁ」
「マジ?じゃあ~今から飲みに行かね?」
「今から?いーけど、おまえ…いつも連休は彼女といたんじゃ?」
「それがさ、約束はしてるんだけど、昨日ケンカしたから会いづらくってさ~」
「はぁ?何だよそれっ」
「なっ?久々だし行こうぜっ?」
「………。」
「廉…?」
「……行けよ?彼女との約束のとこに」
「えっ…?ヤダね!またケンカになるしっ」
「いや、行けって!!」
廉は友達に、つい強く言ってしまう。
「……えっ?…廉…?ちょ…マジモードじゃん?どうしたんだよ?」
「あっ…いや、悪い………でも、会えなくなるより、絶対会った方がいいよ」