アイドル君と私
そして、時刻が9:00を過ぎた頃。
本のデータを見に、私はサービスカウンターに入った。
今日も、この時刻だとお客さんも数人、従業員も数人しかいない。
そして、私がパソコンを操作していると、
視界に影を感じて、お客さんだと思った私は笑顔で顔を上げる。
「いらっしゃ……」
……っ!!
「あっ…どうも、鈴宮です」
きっ……来た!
本当に来た!!
そんな心の叫びを抑えて、私は冷静に接客しようとする。
「…はい、いらっしゃいませ、ただいま本お持ちします」
「はい、お願いしますっ」
軽くお辞儀をすると、取り寄せていた雑誌を取りに行った。
そして、封から中身を取り出し白石廉に差し出す。
「お待たせいたしました、こちらで宜しいか確認お願いします」
「あっ、分かりました」