アイドル君と私
白石廉は表紙と中身をパラパラと確認する。
「あっ、大丈夫です、こちらで宜しくお願いします」
「はいっ、ありがとうございます、そうしましたらお会計の方お願いします」
レジに移動して私はレジ打ちをする。
「お会計の方、780円になります」
「はいっ」
廉は財布から800円を出した。
「800円お預かりします…そうしましたら20円のお返しです、ご確認ください」
お釣りを白石廉に渡すと、白石は財布にお釣りを入れながら言ってきた。
「本当に助かりました、わざわざ取り寄せてもらってありがとうございますっ」
「あっ、いえ…まだ他店に在庫があって良かったです」
「本当は…取り寄せなんてした事ないし緊張してましたっ」
「えっ…?そうなんですか?」
「はい、でも良かったです!店員さんも2度目ましての人だったし…」
白石廉はテレビの中の様な爽やかな笑顔を向けながらそう言った。