アイドル君と私


「…はい、本当にありがとうございましたっ」


笹原に頭を下げると、咲は事務室を出た。


裏口から出て、ドアに背をつける。


あぶない…。
何だか…泣きそうになった。


笹原さんは、仕事のことも
好きになってくれた事も、


本当に


本当に…


感謝してる…。


本当に


……ありがとう……。




< 229 / 545 >

この作品をシェア

pagetop