アイドル君と私


「でも、大丈夫ですか?毎月ここの本屋に…」


「あ~全然大丈夫ですよ?結構近所なので」


「えっ…?そうなんですか?」


ビックリ…近所だなんて。


「発売日に間に合わなくても、必ず取りに来るのでっ」


「えっ?あっ…はい!」


何か…必死、可愛い。


「よっぽど好きなんですね?」


「……えっ!?」


「あっ…雑誌、カメラの雑誌ですよね?」


「あ―…はい、ちょっと仕事の関係で、でも好きでちょっと趣味になってきてますっ」


「へぇ~そうなんですか?頑張って下さい、少しでもうちの本屋が役にたてて嬉しいですっ」


「あっ…いえ、こちらこそありがとうございますっ」


「いえいえ」


互いにペコッとすると、白石廉は出口に向かって行った。


カウンターから見送って、私は我に帰る。



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