アイドル君と私
彼の家


夏も終わりに近づいた頃。


ある日の夕方。


相変わらず、咲は廉とゆっくり会えない日々を送っていた。


「でも…テレビで元気な廉くんの姿が見れるから…」


そう思いながらテレビを見ていると、携帯にメールが入る。


「あっ、廉くんから」



《 咲ちゃん、今日は休みだったっけ?

今日は仕事早く終わったんだけど、今から行っていい? 》


えっ…!?


“行っていい?”って、
どうゆう事だろう?


もしかして、
私の部屋に?


いや、
違うか……でも。


戸惑いつつも、咲は返信を打つ。


《うん、分かったよ。》


《じゃあ、着いたらまたメールするね? 》




< 273 / 545 >

この作品をシェア

pagetop