アイドル君と私
やっぱり、アパート前にってことかな?
っていうか、いつも廉くんの車にお邪魔してるけど、私の部屋にあげた方がいいのかな?
その方がゆっくり……って、でもそんなこと言えないな。
頭を左右に振り、咲は身支度をし出した。
それから30分後。
廉からのメールが届く。
《今、アパート前に着いたよっ》
あっ…やっぱり、外だよね?
勘違いして恥ずかしいな…私。
ガクッと肩を落として、咲が部屋を出ようとした時、携帯に電話がかかってきた。
「えっ…?廉くん?」
もう…そこなのに?
とりあえず咲は電話に出る。
「もしもし?」
『あっ…咲ちゃん?』