アイドル君と私
『あっ…でも、急だよね!?ごめん…でも、咲ちゃんと久々にゆっくり話したいなって…』
「廉くん…」
『でも、咲ちゃんがイヤなら無理にとは…って何言ってんだ?俺っ…』
少し困惑した声の廉に、ドキドキしながら咲は考えた。
「あの…えっと……」
廉くんの部屋に…?
私が?
本当に行っていいのかな?
でも、
私……欲張りだっ。
廉くんと、少しでも一緒にいたい。
そして…咲がそっと口を開く。
「じゃあ、お……お邪魔しますっ…」
『……えっ?本当に大丈夫?』
「うん、廉くんさえ良かったら…」
『いや、俺も咲ちゃんさえ良かったら…って、あれ…?』
「ふっ…あはっ」
同じ事を言った2人は、共に吹き出してしまう。