アイドル君と私


「っていうか、もうすぐ一大イベントじゃん?」


「一大イベント?」


「そうだよっ、来週は咲の誕生日!」


「……あっ…!」


そうだ…来週は私の誕生日…!


「ね?なんかもう約束してるの?」


「えっ?…なにもないよ―」


「えっ!?なにも?」


「仕方ないよ…廉くん忙しいからっ」


「でも、いくら何でも何もないのはなぁ~」


「うーん…」


仕方ないよ…望。


廉くんは、めちゃめちゃ 忙しい人だから。


咲は少しうつむいて、携帯の画面を見た。


――



< 311 / 545 >

この作品をシェア

pagetop